第12回全国合気道指導者研修会の報告


 令和六年十一月一日~三日、第十二回全国合気道指導者研修会が千葉県勝浦市の日本武道館研修センターで開催された。学校の教職員、北は北海道から南は沖縄まで各都道府県連盟より五十八名が参加した。東京都合気道連盟からは藤城理事長、大田副理事長、植田の三名が研修を受けた。

 初日は開講式に続き、植芝守央道主による講義が行われ、皆熱心に聞き入っていた。その後本部道場指導部金澤師範による中学校授業への合気道導入についての稽古が行われ、礼法、構え、体さばき、後ろ受身、角落とし、小手返し等の指導方法を学んだ。次に国際武道大学の立木幸敏教授による「外部指導者の心構え」の講義を受けた。
 外部指導者はあくまでも学校教員による合気道指導を補助する立場であり、学校側との協調を図ることが重要だと感じた。夕食時には懇親会が行われ、皆リラックスして交流を楽しんだ。二日目は二手に分かれ、教職員は本部道場指導部梅津師範と中村指導員による実技、都道府県連盟参加者は尾﨑全日本合気道連盟理事長による研修を受けた。「学校要請に応えられる指導者の育成」という議題について六班に分かれてグループディスカッションを行い、結果を班ごとに発表した。指導者の育成には外部指導者としての心構えやハラスメント教育等の講習が必要であるとの意見が多かった。
 その後は帝京平成大学園部豊准教授による「主体的な学びを促すアプローチ」についての講習を受けた。グループごとに指導役、学習者役、記録者を決め、指導役は自分で考えた動作を学習役に対し三分間で教えるといったもので、動作説明の難しさを感じた。次に「中学校合気道指導法まとめ」の講習を本部道場指導部日野師範より受け、小手返し等の具体的な動きを稽古した。
 その後は体育教員による模擬授業が行われた。都道府県連盟参加者は生徒役となり、初心者の学生にどう合気道を教えていくかという授業だった。三日目は学校授業の事例報告が行われ、高知県日高特別支援学校、葛飾区中川中学校より報告があり、その後閉講式、解散となった。内容の濃い大変有意義な指導者講習会であった。(記・植田)

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