荒川合気会 会長 酒井 光雄
令和5年2月19日、私たち荒川合気会は創立60周年を迎え、アートホテル日暮里ラングウッドにて創立記念祝賀会を開催し、成功裡に終えることができました。
当日は道主先生をはじめ全日本合気道連盟理事長の尾﨑晌先生、東京都合気道連盟理事長の藤城先生、副理事長の大田先生のご臨席を賜り、総勢百九名参加の盛大な祝賀会となりました。ここまで来られたのも皆様のご支援の賜物であり、深く感謝申し上げます。
当会は故・佐藤益弘師範が指導を任されていた大商証券(現みずほ証券)荒川支店内にある社員向け道場を、佐藤師範の提案により支店内の社員のみならず近隣の一般の人たち向けに道場を開放したのをきっかけとし、1963年(昭和38年)2月に植芝吉祥丸前道主より「荒川合気会」の名称を頂戴したのがはじまりです。
会発足後、元来社内向けの道場であったため経済環境の変化により道場移転を余儀なくされ、時代の変遷に翻弄された面もあり安定した稽古場が持てなかった時期があるなど、決して平坦な道のりを歩んだわけではありませんでした。その後、中心メンバーとして活躍していた会員達の一途に稽古に打ち込む姿勢が世間の目にとまり、縁あって警視庁柔道師範でおられた工藤和雄先生のお力添えをいただくことで尾久警察署の道場を借りることができ、そこからようやく会が安定する礎が出来ました。尾久警察署の道場も安保闘争などの時代背景により撤退を余儀なくされましたが、時代は高度成長時代に入り、稽古場所の拠点を区立中学校の空き教室や公共の体育施設に移し、それからは荒川区を中心に北区、台東区に道場を広げ、大きく会員数を増やし盤石な組織に発展をしてゆきました。そして現在は九道場、総会員数300名以上の規模となっています。
60周年を迎えた今、直近ではコロナ禍などの試練を経ましたが、現会長の酒井光雄師範ご指導の下、全道場が心を一つにして、和合の精神を大切に、青少年の健全育成など地域社会に根差し合気道普及を図りながら今後100周年を見据えて稽古に励んでゆきたいと思います。
(記・事務局長 加藤 聡)